看護師の業務の中でも必ずといっていいほどしなければならない業務が、点滴である。しかし、どうしても上手くならない、という場合もあるだろう。そのようなときには、職場を病院以外に変えてみるのがオススメだ。例えば、大きな企業の健康管理室や保健室、医務室などで働く産業看護師が挙げられる。社員の健康管理や健康診断の結果に基づいた保健指導を行ったり、社員の急病にも対応したりするが、基本的に点滴の必要はない。常に患者のケアをするわけではないため、心身の負担もないのだ。しかし、その分看護技術が落ちる懸念があり、自分なりに勉強を続けることが大切である。

また、大学病院で働くことを検討してみてもいいだろう。大学病院では研修医に場数を踏ませてスキルアップさせるため、研修医が点滴を行うことが多いのだ。もちろん、点滴はしないにしても看護師が採血をしなければならない場合もあり、それさえないと油断しておくと痛い目に遭う可能性が高いため注意しておく必要がある。だが、医療の現場で働くことにこだわりを持つ、点滴が苦手な看護師にとっては最適な環境となるはずだ。

なお、介護老人保健施設や介護老人福祉施設、デイサービスといった介護施設での仕事もいいだろう。施設看護師として働く場合には、利用者の健康管理や服薬管理が大半を占める。点滴に関しては介護の現場によってことなるため、全くないとは言い切れないが病院よりも多くはないはずだ。だが、医師が常駐していないのが一般的で、看護師としての責任は少々重くなる。