新人看護師に悩みはつきものであり、仕事のことで悩みを抱えすぎて休みたいと考えたり、中には退職を考えたりする人もいるだろう。新人看護師が悩むことなく、心身ともに健康に働き続けるための心構えとして、仕事はできなくて当たり前と思うこと、1人でもいいので相談相手を見つけること、誰のための仕事かを忘れないことの3つが挙げられる。

看護師は学生時代に長期間の実習を行うが、実際の現場は全く異なるため、看護師になりたての頃はそのギャップから自分は仕事ができないと嘆く人も多い。だが、このような無力感は全く感じる必要はなく、新人期間はどの職場でも仕事ができなくて当たり前だ。仕事ができないことを恥じたり隠したりするより、わからないことを積極的にどんどん聞いていく方が建設的である。学生時代の先生や友人など、仕事について職場以外で相談できる相手を持つことが大切だ。客観的に問題点の指摘や的確なアドバイスをしてくれる人が1人でもいれば、気持ちが楽になるだろう。

そして、看護師は誰のために仕事をするのか忘れないことがポイントである。仕事を始めた頃は、つい職場の先輩や上司に気に入られようと行動し、結果として失敗することも多い。だが、看護師の仕事は患者に適切な看護をすることであり、一番の目的を見失っては本末転倒だ。もちろん、先輩や上司の機嫌を取らなければならない場面も出てくるが、やはり患者と自分のために働くことが悩みの軽減に有効なのである。